教育費は一人1000万円では足りません

教育費はどれくらい必要なのか ファイナンシャルプラン

子供がいる人にとって、人生の中で大きな支出となる教育費。

一体いくらくらい用意しておけば良いのでしょう。

私の実体験を元に改めて試算してみました。

 

最低でもMARCHというボーダーライン

首都圏在住で、割と子供の教育に熱心なご家庭では、子どもに望む進学先は「最低でもMARCH」という根強いラインがあります。

関西でいえば関関同立に当たるラインです。

あえて口にする人はほとんどいないかもしれませんが、子供の頃から塾通いや習い事に勤しむ子が多いのも、背景には、ある程度の学歴はつけてあげたいという親の願望があるからです。

この、ある程度の学歴が「MARCH」というラインになっている場合がかなり多いです。

なぜ、「最低でもMARCH」を望むのかといえば、やはり就活での残酷な学歴フィルターがあるからです。

できれば我が子に就活で、仕事で、苦労してほしくない。そう思うのは親として当たり前のことだと思います。

とりあえずMARCHに行っておけば学歴フィルターで落とされ、希望する企業に門前払いされることはないだろう。

我が子の将来の幸せを願う親にとってはこの「最低でもMARCH」というのは、やはり何とか到達したいラインになります。

 

予想以上にかかってしまう塾代

このMARCHのライン、偏差値で言うとおおよそ50後半から65あたり。

頑張れば誰でも到達できそうな偏差値帯です。

ですがこのMARCH、受験慣れした子達が難関大の併願で大量に受験するので倍率もかなり高く、予想以上にハイレベルな戦いになってしまっています。

その層の受験者である、首都圏の受験慣れした子の家庭は、親も受験の対策には抜かりなく、しっかりと子供の頃から将来の大学受験への準備をしているのです。

子供の頃から塾や習い事に通い、中学受験または高校受験のために塾に通い、さらに大学受験でまた塾に行く。

たとえ中学高校、大学が公立であったとしても、この塾代だけでかなりの金額を支払うことになります。

以下は我が家が大手塾に支払った概算金額です。

(A)公立中 → 私立高 → 1浪 → MARCH → 国家公務員
高校受験したAにかかった塾への支払い額(概算)
中1 50万円 中2 60万円 中3 100万円
大学受験時Aにかかった塾への支払い額(概算)
高2 80万円
高3 130万円
1浪 90万円

(B)私立中高一貫 → 早慶
中学受験したBにかかった塾への支払い額(概算)
小4 50万円
小5 70万円
小6 120万円
大学受験時Bにかかった英語塾への支払い額(概算)
中3 60万円
高1 90万円

※上記はあくまで概算ですのでご参考までに。

 

公立に行ける子・行けない子

今時塾に行かずに大学受験まで終わらせる子はかなりレアケースです。

塾代は必要経費と割り切るにしても、できれば学校は公立校に行って欲しい。

そう思う親はとても多いと思います。

富裕層の方々はそもそも公立での教育に期待していないので、幼稚園、小学校から私立、と言う家庭もあるかと思いますが、大多数のご家庭では小学校までは公立、その先もできれば公立で、と考えるのではないでしょうか。

私も子供がまだ小さかった頃、そのように考えていました。

しかしそれは、徐々に私の考えが甘かった、と改めざるを得なくなっていったのです。

ここでは、高校受験で公立に進学するか私立に進学するかの選択について考えてみます。

首都圏の公立高校の入試では、「内申点」と試験の点数の合計点で志望校の合否が決まります。

この内申点、学級委員を務めるような優等生タイプの子であれば、大きなプラスになるのですが、そうでない子にとってはかなり苦戦します。

我が子は提出物などルーズなタイプで、先生に好かれる良い子でもなかったのでこの内申点にはかなり苦労し、結果私立高校へ進学しました。

また、おとなしい女子の場合でも積極性がない、と言う点でマイナス評価になり、内申点が低くなってしまうことがあるようです。

実際に公立トップ校の生徒たちの雰囲気は似通ったものがあり、立場をわきまえた「大人びた優等生」と言う印象を持ちました。大人から見たら間違いなく好印象です。

このような優等生タイプに当てはまらない場合は、ランクを落とした公立校に進学、もしくは私立校へ進学、と言う選択になります。

公立のトップから上位の高校の雰囲気に合う子、合わない子、子の性格によって様々ですが、結果的には偏差値だけに拘らず、通っている生徒の雰囲気を見て進学先を選ぶのが、子どもにとって最適な進学先になると思います。

 

個人差が大きい教育費のかかり方

このように子供の性格や、そもそもの学力によってかかってくる教育費はかなり差が出てきます。

ですが概ね「最低でもMARCH」を目指す他のご家庭も見てきましたがほぼ我が家と似たような塾、学費を支払っています。

その上でのおおまかな計算ではありますが、塾と学費を合わせた金額は一人当たり1500万円前後であったと推測しています。

この金額はおそらく優秀なお子さんであればあるほど安くなることと思います。

そういうお子さんを持っていればラッキーです。

そうでなく少し心配だなという普通の子でも1500万円くらいかければ、最低でもMARCHに行ける確率は上がると思います。

この金額、かけるかどうか、そしていつ準備するのか、今後の参考にしていただけたら幸いです。

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