賃貸経営しているといろんなことがありますが、ワンルームマンションの管理会社から連絡がありました。住んでいる方が夜中に騒いでいる、とのこと。
どうやら隣の部屋の方から、夜中に壁をドンドン叩いたり、大きな音でテレビをつけたり、騒いでうるさくてたまらないと苦情が来たようです。
その騒音の主、賃借人の方は若者ではなく、高齢者です。しかも女性。
入居した当時は60歳を過ぎたあたりで、まだパートで働いておられました。
それから何度か更新を繰り返し、現在は70代半ばとなっています。
賃貸管理会社に連絡を取る
この件で私に連絡をくれたのはマンションの管理会社。
賃貸管理は別の不動産会社A社に管理料を払って委託しています。
さっそく動いてもらおう、ということで、賃貸管理会社A社に即連絡を入れました。
この物件は賃貸管理会社A社から購入したもので、その時からずっと賃貸管理をお願いしています。
長いお付き合いではあるのですが、トラブル時の対応が遅く、しかも担当者がしょっちゅう変わる(すぐに退職する)のです。
今回も大丈夫かな、と心配ではありました。
保証人のご兄弟へ連絡し、現状を伝える
賃貸管理会社A社に現状の説明をし、早速対応してもらうことにしました。
とりあえず、賃借人の70代女性、山本さん(仮名)の現状の確認をしてもらい、賃貸契約の保証人のご兄弟の方にも連絡を取ってもらうことにしました。
その後のA社の担当さんからの連絡では、山本さん本人は、自分は騒いでなどいない、むしろ迷惑しているのは自分の方だと。
しかし山本さんの話は所々つじつまが合わない部分もあり、どうやら認知症を発症しておられるのではないかということなのです。
高齢者の一人暮らしは21%、5人に一人はひとり暮らし
増加している高齢者の一人暮らしですが、2015年時点で高齢者の約5人に一人、21%は一人世帯になっています。
これは今後も増加していく予想ですが、一人暮らしと言っても、頼れる身内がいるかどうかで事情が変わってきます。
頼れる身内がいる場合はそんなに心配する必要はないのですが、子供も兄弟もいない高齢者一人暮らしは危険です。
もし何かあった場合、代わりに対応してくれる人がいないので、例えば入院などの場合も部屋は放置されたままになってしまいます。
それ以上に孤独死ということも可能性としてありうるのでどう対応するかは大家にとっても大きな問題です。
山本さんの場合のように、認知症を発症すると、このまま一人暮らしを続けることができるのかどうかも問題になってきます。
一人暮らしが継続できない場合、行政に連絡を取ってもらうにしても、基本的にご兄弟の方に対応してもらうしかありません。
しかしご兄弟の方も当然ながら高齢者。
山本さんの場合もなかなかことが進まず、毎月の家賃はきちんと支払われているものの、今後のことは決まらないままです。
そして今年の3月が更新手続きの月でした。が、手続きができないまま4月になってしまいました。
賃貸管理会社に動いてもらうも更新料未払いのまま
現状、更新月が過ぎてしまい、契約書にも今後も苦情がくるなどの問題があるようなら退去してもらうという文言を付け加えてもらいましたが手続きが進まないままで連絡もなし。
この賃貸管理会社A社の消極的な対応にもちょっとイラッとしました。
そもそもこの管理会社A社、連絡を取ったというものの、その結果何も解決しいないままで、何も進んでいません。
現状、家賃は毎月払われているのもの、更新手続きはできておらず、更新料も支払われていません…。
賃借人が認知症になった場合、契約解除できるのか
人道的にどうなのかという問題は別として、賃借人が認知症になった場合には契約を解除することができます。
大家と賃借人との間の信頼関係が維持できなくなった場合には契約を解除できるのです。
この場合は夜中に騒音を立てて隣人に迷惑をかけていますし、そもそもこのような状態で一人暮らしをすることで命に関わる事故に繋がることも考えられます。
一人暮らしではなく、サポートをしてくれるところで暮らしてもらった方がいいのです。
しかし、行くところがない状態で強制的に追い出すことはできません。
ご家族、ご兄弟に協力してもらって安心して生活できるところに移ってもらわなくてはなりません。
そのためにも認知症が進行してしまわないよう、早めに対応することが重要です。
トラブルを避けるため保険に入っておくと安心です
こういったトラブルに対応してくれる保険や保証会社と契約しておく方法もあります。
今更ながらですが株式会社Casaの「家主ダイレクト」という契約を発見し、今後はそれで契約することにしました。
滞納時の督促、法的手続きのほか孤独死保険もついています。年間保証委託料は1万円、初回契約時の保証料(入居者負担)は賃料の50%となります。
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増えてくる高齢者の一人暮らし。
60歳を過ぎるとなかなか部屋を借りられないという話を聞くことも多いですが、高齢者に部屋を貸すのもかなりのリスクなのです。
できれば行政の方で高齢者の生活状況を把握してくれて、安心して暮らせるようなところに移れるといいのですが。
今回の高齢一人暮らしの賃借人、山本さんも今後どうなるのか…。
今後は保険等も活用して対応していこうと思います。
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