子宮摘出手術【術後2日目】流動食開始

手術後2日目は朝から歩行訓練です。

昨日なんとかトイレの入り口までたどり着けましたが、今日からは一人でトイレに行けるようにするので余裕でトイレまで往復できるように訓練です。


また看護師さんに付き添ってもらってトイレまで歩きます。点滴棒につかまってゆっくり歩きます。
しかし、昨日に比べて少し頭のふらつきがマシになっているのがわかりました。

歩くスピードもあいかわらずゆっくりですが、昨日よりかなりまともになりました。
無事トイレまでたどり着け、Uターンして病室のベッドに戻ります。

片道20メートルくらいですが、これでも往復すると少し顔が白くなります。
痛み止めのフェンタニルを使っていると血圧がさがってふらつきが出やすいようです。

このときの血圧は84/42、昨日の歩行訓練の後もこのくらいでした。普段の血圧が110/70くらいなので確かにいつもより低いです。

トイレへの往復に成功したので尿のカテーテルを抜くことになりました
カテーテルが入っている間尿意を感じないので不思議です。

ベッドに仰向けに寝た状態で看護士さんにカテーテルを抜いてもらいます。

「はーい、抜きますねー。力抜いて深呼吸してください」

痛いのかも、と身構えていましたが、意外なほどなにもなくするっと抜けてカテーテル終了です。

今後トイレに行くたびに清浄綿で陰部を拭くように指導を受けました。
感染予防のためにウォシュレットできれいに洗って清浄綿で前から後ろに拭いてくださいね、とていねいに説明してくれます。
開腹手術での子宮摘出手術では点滴が抜けるまではお風呂に入れないのでこの方法で清潔を保ちます。

とりあえず午前中のミッションはこれで完了のようです。

少し動くと疲れます。
ベッドでゆっくり休んでくださいと看護師さんにいわれ、とホッとしました。
昨日もでしたが意外とやることが多いし検温と血圧測定も一日に何度もあります。
寝れるときにはゆっくり寝ます。

流動食は今日の夜からスタートです

手術当日から水以外のものは口にしていません。
点滴で栄養補給しているのでおなかはすかないのですが、たとえ流動食でも待ち遠しくなります。
今日の夜から流動食が開始になるようです。

看護師さんに「便はでそうですか?」ときかれましたが、全く気配なしです。
水しか飲んでないのに出るのかしら?と思ったのですが、排便は今日のミッションだったようです。

看護師さんがおなかに聴診器を当てて腸の動きを看てくれました。ぐるぐる音はしているのですがまだ動きが弱いようです。

開腹手術の場合、術後の癒着腸閉塞を起こしている場合があるので便が出るまではずっと流動食のままなのです。

癒着を防ぐためにも排便のためにも動かないといけません
一日中うたた寝しながら過ごしたい気分ですがぐうたらしていると別の危機が訪れそうなので尿意と便意をもよおす前に何度もトイレに行きました。

初めて一人でトイレに行ったときはよろよろしていましたが、3回目の夕方ごろにはトイレへの往復もかなり慣れて不安もなくなりました。
ナプキンの汚れもなく、下からの出血はゼロ、経過良好です。

排尿時は毎回カップで尿量を測ります。
排尿回数も記録します。手術前は300ccでしたが手術後は400cc。子宮筋腫がなくなって膀胱が貯められる尿の量が増えたのかもしれません。
もしかしたらわたくし頻尿だったのかも。

無事一人でトイレに行けるようになったのですが便意はおきません。
明日になっても出なかったら下剤を出しますと宣告されました。

朝カテーテル抜いたばかりでもう排便。。
次々にミッションをこなしていかなくてはなりません(汗)

がっつり肉とかご飯とか食べたら出そうなのに。と思うのですが固形の食べ物はまだ先です。
とにかく水をたくさん飲んでみました。

そして楽しみにしていた流動食です!
思っていたよりおいしくてうれしかったです。ずっと水だけだったので牛乳がおいしい。明日の流動食も楽しみになってきました。

流動食画像
初回の流動食。手前左はコンソメスープ。右は重湯(食塩付き)。奥右端はほうじ茶です。

ふらつきが出ないように痛み止めの量を半分に減らす


トイレに行くときまだ少しふらついていたので背中に流れている硬膜外麻酔の痛み止めを半分に減らすことになりました。
この痛み止め、今まで効果抜群だったので量が少なくなるのは不安ですが、ふらふらしてたらトイレで転倒するかもです。

お昼ごろに痛み止めを減らして、そのあと2~3時間くらいは変わりなかったのですが、そのあとだんだん激しい痛みが来ました

痛み止めを半分にしただけでこんなに痛いとは、やはり硬膜外麻酔がかなり効いていたことがわかります。背中の注射は恐怖でしたがやっててよかったです。

夜7時ごろになって痛みが強くて耐えられなくなり、看護師さんに減らした痛み止めの量をもとに戻してほしいとお願いしてみました。
ですが、フェンタニルはふらつきを抑えるために減らしたので別の痛み止めを使うことになり、痛み止めの点滴を用意してくれました。

硬膜外の痛み止めが偉大過ぎて点滴じゃ効かないんじゃないかと思っていたのですが10時ごろには効いてきて痛みが軽くなり、ほっとしました。
痛みが和らぐと眠くなってきて、この日の夜もぐっすり眠れました。

子宮摘出手術【術後1日目】歩行訓練開始

子宮摘出手術【術後1日目】

傷口を初めて見ました

昨日予定通り、準広汎子宮摘出術を無事終了し、子宮を全摘出、子宮頸部と卵管は切除しました。
卵巣は残すことができたのですぐに更年期障害に悩まされることはなさそうです。

硬膜外麻酔のフェンタニルがよく効いて
いるおかげで痛みはあまり感じません。
看護師さんが痛み止めの残量を時々確認にきます。
ボタンを押して痛み止めを追加できるのですが、うまく効いてくれたので一度も押さずに済みました。

手術後初の朝の回診で偉い先生が診察してくれました。
「おなかの傷をみせてくれるかー」
と優しい口調で話してくれます。

手術後は腹帯というマジックテープで止める白いコットンの腹巻でお腹を巻いてガードしています。腹帯を外して偉い先生に縫った傷口を見てもらいました。
いままで腹帯を巻いたままだったので自分でもお腹を縫ったところを見るのは初めてです。


傷口を白い医療用のテープで止めてありました。
傷の長さ約15cmくらい臍下から恥骨あたりまであります

子宮筋腫が大きかったのでやはりこのくらいは切るんですね。

「あ、きれいだね」
と偉い先生が言う通り、本当に傷口はあっさりしたもので、きれいです。

もっと血がこびりついてたり、縫い目がザクザク粗いのかと思ってました。よかった。

二人子供を産んでいるとはいえ傷口は気になるもんです。
溶ける糸で塗ってもらっているので抜糸もなしです。

手術後1日目からから歩行訓練開始

手術の傷口も問題なく、痛みもひどくないので今日からさっそく歩行訓練開始です。

手術の翌日からもう動かされるのかと思うのですが、開腹手術の場合は特に術後すぐ動いた方が手術後の癒着の防止にもなっていいのです。

自分で座ったり立ったりできるようになったので足に巻いていた血栓予防の機械は外れました。

看護師さんに付き添ってもらってゆっくり立ち上がり、歩き始めました。
点滴も尿道カテーテルがつながった尿バッグも点滴棒に引っ掛けて一緒に移動です。

ゆっくりなら全然歩いけるなと思ったのですが、15mほど歩いたところでだんだん頭から血の気がひいていきました

「ち、ちょっと、やばいです」

青ざめながら訴えるわたくし。
焦って看護師さんにUターンをお願し、ベッドへ戻って来ましたが、たどり着いた時には顔真っ青でベッドにへたり込みました。へろへろです。

1日とはいえずっと寝た状態でいて立ち上がると血圧が下がってこう言う状態になるらしいです。
たった1日なのに。
でも手術の次の日だからこんなもんなんでしょうか。
おなかの中も内臓が定まってない感じで立つとおなかの中が下がってくる感じがします。
そして痛み止めが効いているとはいえ立ち上がって歩くと痛いです。

手術後、ガスが出たら流動食開始

昨日は水も飲めませんでしたが、今日から飲水OK
ただの水ですが飲めるのは嬉しいです。水しか飲めないのでガブガブ飲んでます。

このあとガスが出たら流動食開始です。
「ガス出ましたか?」と何度か看護師さんに尋ねられ、まだかしらと気になっていましたが、夕方ごろ無事排ガスです。

めでたく明日から流動食開始です。

動くと腸の動きが良くなるようで頑張って歩きましょうねと励まされ、午後もう一度トイレまで歩行訓練です。

自分でトイレまで行けるようになったら尿のカテーテルが抜けます

午前中の歩行訓練が結構しんどかったのでトイレまで行ける自信がなったのですが腸のためにも頑張って歩かなければです。手術後1日目とはいえ、結構忙しいです。

家族がお見舞いに来てくれました

この日、日曜ということもあり家族がお見舞いに来てくれました。夫さんと息子たち、元気に来院です。
長男がフルーツを買って来てくれました。が残念ながら食べられません。

そうこうしているうちに2回目の歩行訓練の時間です。よろよろと立ち上がるわたくし。
兄弟そろってスマホのカメラをわたくしに向けてきてます!
えと。母治ったら、わかってるよね?

へっぴり腰で点滴棒にしがみつき看護師さんに付き添われトイレへ向かいました。
看護師さんも良く様子を伺ってくれて2度目のチャレンジでトイレまで到達できました。やたー。

しかしベッドへ戻った時には顔は白く少し冷や汗かきました。トイレまで行くだけでぐったりです。
なんてことでしょう。
弱っているわたくしを見届け、夫さんと息子たちは帰っていきました。

看護師さんに

「一人でトイレ行けるならカテーテルもう抜きましょうか

と言われましたが、今日は入れておいてくださいと懇願。
でも明日は抜かれるので自力でトイレに行かなくてはなりません。。

明日の自力トイレに備え、歩いても頭がフラフラしないように上体を起こしてベッドに腰掛ける体勢をとってみたり自分で座って立つ練習をしてみたりしました。
頭を高くして足を下げると少しフラッとします。
頭に血が廻らないんでしょうか。

手術後1日目ですが意外と慌ただしいです

顔を洗いたかったのですが手に点滴が刺さっているし自分で洗面所まで行けないので我慢かなと思っていたのですが看護師さんがガーゼで顔を拭いてくれ体もタオルで拭いてくれました
看護師さん、天使です!

全身お着替えして本日のミッションは完了。
手術後しばらくはのんきにゴロゴロしているつもりだったのですが、意外にも手術後一日目からやること満載でした。

手術後にすぐ必要な腹帯は病院でも買えますが定価販売です。事前に安いドラッグストアやネットショップで購入しておくとお得。
のんきなわたくしは病院で買えばいいやと思って定価(2300円くらい)で買ってしまいました。

小柄で細身の方はSサイズでいいかも。 わたくしはMサイズとSサイズ1枚ずつ購入して使い分けてます。
清浄綿もカテーテルが抜けるとすぐ使います。病院でも買えますが、入院前にお安く購入しておくと安心です。

子宮摘出手術当日
とうとう子宮がなくなった

病院イメージ

朝から水も飲めず、検温と血圧測定の後はやることもないのでさっさと手術着に着替え弾性ストッキングをはいてベッド上で待機です。

夫さんが予定通りの時間に到着しました。
夫さんと少し話していると看護師さんが迎えに来てくれました。

「そろそろ行きましょうか」

いよいよです。
看護師さんと一緒に歩いて手術室に向かいます。

手術室は思っていたより広くて30畳くらいありそう。
清潔で近未来的な雰囲気です。40インチくらいのモニターが3つ、反対側の壁にも2つ、壁の上部に並んでいました。
ついモニター見ちゃいます。
血圧・脈拍などを表示しています。

手術室入り口の椅子に座って看護師さんと待機していると、手術室の看護師さんや麻酔科の先生方がぞろぞろと入室されました。白ヤギ先生もご登場です。

靴を脱いで手術台に横になり点滴の針を腕に入れます。
そして次は硬膜外麻酔
恐れていた背中への注射です

横を向いて背中を丸くした体勢で、背中というか背骨の隙間に針を入れます。刺さった瞬間チクッとした痛みがあり、体がピクッと動いて焦ります。

「痛っ」
と声をあげてしまいましたが、

「痛いですか? 痛み止め入れますね」
と優しく言われほっとするわたくし。

背中なのでどうなっているのか見えませんが、麻酔の管が入ったらしく、管を背中にテープでがっちり固定。
思ったほど痛みはなかったものの場所が場所なだけに緊張しました。

硬膜外麻酔も無事終わったところでいよいよ全身麻酔へ。
点滴から麻酔が入り、目が回るような感じになったところへ『酸素マスク』登場。

「深呼吸してください」と言われた後、

意識消失。。。


目覚めたのは「グリーンさん、手術終わりましたよ」という看護師さんの声掛け。


あ、おわり???


気管の管も抜かれて酸素マスクをかぶせられています。
手術台からすぐ隣のベッドに看護師さんたちがせーので移動させてくれました。
わたくしはマグロ。

看護師さんたちがベッドを押してくれそのまま病室へ。
ここの移動の記憶、とぎれとぎれです。

病室に戻ったところで、夫さんがなにかいろいろ話しかけてきましたが、手術がおわったばかりで疲れているのか麻酔が残ってるせいか眠くて、適当な返事しかできず。

夫はその後やることもないので帰宅です。

わたくしはそのまままた眠り続けました。

手術後は眠いし何もする気にならない

しゅこー、しゅこー… とふくらはぎに巻き付けた血栓防止の機械の空気の音がします。
空気圧でふくらはぎをマッサージして血流を良くしてくれる機械です。心地よい圧がかかります。

しゅこーっと空気の音がする血栓防止の機械



看護師さんが点滴をかえたり血圧・体温を測りに来てくれたりお世話されてる感が安心します

だんだん頭がはっきり目覚めてきて自分の状態が分かってきました。
左手には点滴足には血栓防止の機械、あまり動けません。

しかし同じ姿勢ばかり取っていると良くないようで、看護師さんがからだを少しだけ横に傾けてくれましたが、

痛い!!! おなかが痛い!!


動くとおなかがかなり痛みます
縫ったところの傷よりおなかの中が痛い。
しかも息が苦しい。。。

横を向くと痛いので、少し我慢してすぐ正面に向き直りました。全てがめんどくさく感じます。

点滴の針が刺さった右手も痛い。点滴がつながっているのは左手だけですが、意識がない間に右手にも点滴の針が刺さっていました。

硬膜外麻酔の効果が凄すぎる

体勢を変えると痛いのですが、上を向いてじっとしていれば痛み止めが効いているのでそんなに痛くありません。

足の付け根の辺り、麻酔が効いたように皮膚感覚が鈍いので硬膜外麻酔の効果は絶大なようです。

痛みが強かったら硬膜外麻酔のボタンを押してくださいね、と言われたのですが押すほどの痛みもありませんでした

入院前、手術した方のブログを読んだりしていたのですが、結構術後の痛みがすごいというのが多くて、術後はかなり辛いことを覚悟していたのですが、ありがたいことに痛みはあまり感じませんでした。

担当してもらった硬膜外麻酔の先生が上手かったのかもしれません。素敵です。

痛み止めが入った携帯型ポンプ。背中の管にここから痛み止めが流れます。



良い具合に痛み止めが効いて、苦痛も思ったほどなく、完全に脱力です。

身の回りのことは全部看護師さんがやってくれるので子供に戻ったような幸せな気持ちになりました
看護師さんありがとです。

手術した後はこんな感じで完全脱力、すぐにうとうと眠ってしまい、ときどき血圧測定や点滴交換で目覚めるくらいでした。

痛み止めの効果でケアされる幸せすら感じられた手術後、病院のお医者様、看護師さんありがとです!!

体調を整えてリトライ
手術に挑む

膀胱炎になりながら尿管ステントと共に過ごした9月ですが、いよいよ手術入院の日を迎えました。
今回は自重して過ごしたので風邪も引かず膀胱炎以外は健康体です。

入院手続きも2回目なのでスムーズに進み、昼ごろには自分のベッド上でくつろいで過ごすことができました。

明日の手術の説明に手術担当の看護師さんや麻酔科医の先生、婦人科の先生が、事前の説明と確認につぎつぎとやってきます。注意事項は前回とほぼ同じです。

昼ごはんの後に下剤を飲む
夕食は今日の夜まで普通に食べられる
明日の朝は食事なし、
  水も朝6時以降は飲んではいけない
手術着と弾性ストッキングをはいて待機明日
朝1番目の手術なので8時40分に手術室へ歩いて移動する


今回も朝1番目の手術なので時間的にも前回と同じ流れです。

手術前日には採血、定期的な血圧測定、検温などがあります。そして排便回数も記録。下剤飲んだのできれいに全部出ます。

マグコロールP
下剤は前回と同じ『マグコロールP』


下剤は前回と同じ『マグコロールP』です。
水150ccに溶かしてゆっくり飲みます。
ポカリの4倍くらい濃い味…、まずいです。

排尿の量もカップで計測
毎回シートに記入します。
排尿量を測ったのはこの時が人生で初めてです。
検尿は何度もしていますが、初めての全量計量(300cc)。

頻尿かもと思われる方は、1回の排尿量がどれくらいか自分で測ってみるのものいいですね。
一回の平均排尿量は200〜400ccです。


体重と身長の計測も終わってのんびりと夕食を待ちます。

病院のご飯、手術前
期待していなかった病院のご飯ですが、おいしかったです



普段家にいる時は慌ただしく過ごしていますが、入院中は自分のことだけしていればいいので気楽です
じつはこれが少し楽しみでした

この数日間だけは自分中心でいいんだと思うと自由ってこんなだったんだなーと実感します。

病院の消灯は10時です。せっかくの自由な時間、寝るのがもったいない気もしましたが、明日に備えて早く寝ることにしました。

知らないと困る!
手術前に風邪を引くとどうなるか

手術延期になったのですごすごと退院したわたくし。
しかし入院前日に入れた尿管ステントの痛みは続いていました。
血尿もまだ出ています。痛くてゆっくり歩くのが精一杯なのでタクシーで帰宅しました。
この状態でしばらく過ごすのかと思うと不安になります。次回の受診は10日後です。

退院から4日たってようやくステントの痛みが落ち着いてきました。
血尿は続いているものの初日の真っ赤なものに比べればかなり薄くなりましたが相変わらず熱は続いています。

尿管ステントというのがこんなにつらいものとは思いませんでした尿路結石の方や腎臓疾患の方、これを入れっぱなしにするらしく、大変な治療を受けているんだと初めて知りました。
病院に行くと世の中にはこんなにたくさんの病気があるのかと思い知らされます。

手術が延期になったのでそれまでいったん仕事に戻ろうかと思ったのですが、この状態ではとても無理なのでおとなしく自宅で静養することにしました。
ステントが膀胱に当たって歩くと痛いし、また術前に風邪でも引いたらさらに手術延期になってますます迷惑をかけることになっちゃいますよね。
職場の皆様には大変申し訳ないですが、2カ月間のお休みをいただくことにしました。

白ヤギ先生の外来で手術日を決める

退院から10日後、白ヤギ先生の外来を受診してきました。この日には血尿も熱も治り、痛みもほとんどありませんでした。膀胱炎も薬の効果でほぼ治っていました。


「手術は最短で9月20日になります。えーと、よろしいですか?」


9月20日!
当初の手術日から1カ月先です。
9月2週目でもかなり先だとな思ってました…。
正直こんなに先のことになるとは思わなかったのですが、医者様の都合なのでいやとは言えませんよね。

最短でこの日なのでこの日がダメならさらに先になるということです。
手術をする婦人科の先生以外にも麻酔科の先生の都合もあるのでこれくらいは大学病院では当たり前なのかもしれません。

しかし手術延期ってこんなに先のばしになるとは全く知りませんでした。

手術を受ける患者さん、手術前にうっかり風邪を引くと手術が1カ月くらい先になります! お気をつけください。

わたくしの場合、風邪の熱というよりステント留置で熱が出ていた気もしますが、1週間ほど前に風邪をひいていなければ手術強行したかもしれません。

やはり手術には万全の体勢で挑むべきでした。反省です。


そんなわけで1カ月手術が伸びたのでこうしてブログを書いたり仕事関連の勉強を始めてみたりしました。
考えてみたらこんなに長いお休みを取るのは次男の産休の時以来です。
こんなことでもなければ休みなんてずっと取れなかったと思います

自宅静養中、薬が切れたことで膀胱炎が再発したり、ステントの痛みが完全に消えなかったり、体調面ではいろいろありましたが、耐えられないほどの痛みではなかったのでよかったです。

思いもよらない長期休暇となったのですが、わたくしにとっては今までやりたくてもできなかったことが出来て、思った以上に有意義なものになりました。
こんなことでもなければずっと挑戦出来ないままだったかもしれません。
そういう意味では大変ありがたい手術延期でした。

手術当日、なんと手術延期に

8月20日、手術当日。
手術は本日一番目の9時から。朝から飲食禁止です。

起きてから手術着に着替えていると看護師さんが毎度の血圧チェックと検温に来ました。
血圧はいつもどおり。
検温は、37.7度
昨日の夜から少し上がってます。。。

看護師さんも、ん!という表情。
「ちょっと、先生に報告してきますね」

これはちょっとヤバいんだろうか。のどの痛みは昨日よりすこし良くなってました。

手術着に着替えて弾性ストッキングをはいてスタンバイ。
手術室入りまで何もすることがないのでぼんやりベッド上で待っていると昨日の偉い先生が来ました。

 

弾性ストッキングをはいてスタンバイ
弾性ストッキングをはいてスタンバイです


偉いのに優しそうな先生は、やんわりとした口調で言いました。

「昨日やりましょうって言ったけど、37.7度はちょっと高いな~。無理は良くない。悪いけど延期にさせてもらえるか? 担当の先生ともこれから話すけども…」


延期!!


いやといえるはずもなく、「はい」と答えるわたくし。

しかし、のどの方はもう大したことなく、熱は多分昨日のステントの影響ではと思ったのですが。
困ったなと思っていたら夫さん登場。
いきさつを説明するとやはり
「延期~!! え、で、いつやるの?」

わたくしもそれが気になっていました。
このまま入院して5日後くらいにやるのかしら?

そんなことを夫と話していたら、担当の白ヤギ先生があらわれました。

「いろいろ準備してきていただいたと思うんですが、今回は延期することで決定しました。すみませんが、そういうことにさせてください。」


と丁重にお話いただきました。

「仕切り直して来月の手術になりますが…」

なんと、来月!翌月9月の2週目あたりになると。


ということで本日でいったん退院ということになりました。

はっきりした日程は次回の外来の時にお伝えいただけることになったのですが…。

職場には手術後1か月ほどお休みしますと伝えていたのですが、このお休みも延長しなくてはいけません。言いづらい。

そしてもうひとつ気になるのは尿管ステント
これは今日抜くとまた次回入れるときに大変なことになるかもしれないので残すことになりました。
次回の手術まで入れっぱなしです

白ヤギ先生の話ではだんだん痛みはなくなるということなのですが、尿道から糸が出てます
これうっかりひっかけちゃったらステント抜けてしまいます。抜けちゃったら大変!なので、尿道のところで糸を切ってからの退院となりました。

尿道の出口で糸を切るので尿道に糸はとおりっぱなし。気持ち悪いです。これも耐えるしかないんでしょうか。。

ステントが入ってることでのおなかの痛みと尿道の気持ち悪さ。この状態であと3週間ほど過ごすことになります。

全く予想外のことになってしまいました。

いよいよ入院。

8月19日、いよいよ入院の日がやってきました。

昨日の尿管ステント留置のお腹の痛みがまだ続いています。

結局痛みでほぼ一睡もできずに朝になってしまいました。お腹の中が熱くなってくる感じと痛みとで寝汗もすごかったです。
早く病院に行って麻酔で眠らせてほしいくらいです。

付き添いは夏休み中の高校生、次男くんです。
荷物を持って次男くんと一緒にタクシーで病院へ向かいました。

着替えのパジャマやタオルは
レンタルが便利

入院手続きを済ませ、次男くんにレンタル品の申し込みに行ってきてもらいました。
入院中に着るパジャマの他、バスタオル・フェイスタオルを1日500円でレンタルしてくれます。
さらに入院セットをレンタルすると、以下のものをプレゼントしてくれます。

ボディソープ
シャンプー
歯磨きセット
ストロー
コップ

スプーン
ティッシュ
                   などなど…


入院中に必要な日用品はこれで問題なくそろいます

おかげで荷物がすごく少なくて済みました。

家族が洗濯物を持ってきてくれる方には不要かもしれませんが、わたくしのように家族は男ばかりの場合全くあてにできないので非常に助かります。

その他入院に必要な手続きを済ませ、次男くんは帰宅。
ありがとね。

明日、いよいよ手術

明日の手術に備えて看護師さんが割と頻繁に訪れます。

検温、血圧測定、入院中の注意事項の説明
など、この日わたくしを担当するA看護師がこまごまと面倒をみてくれます。

昼食後に飲む下剤と明日朝着る手術着弾性ストッキングというきつめハイソックスを渡されました。

下剤『マグコロール』
かなりの量です。 これを150ccの水に溶かしてゆっくり飲みます

 

弾性ストッキング
A看護師さんがふくらはぎ周りを測ってぴったりのサイズを選んでくれました

のどのイガイガはだいぶ治ったけれど
微熱が…

看護師さんが一日に何度か検温と血圧測定に来ますが、夜の検温で37.4度
先週ひいた風邪の熱はもうすっかり治っていて喉の不調が残っているだけだったので、この微熱はもしや昨日のステントのせいなのではないかと。。。とても不安です。

鎮痛剤で少し痛みは和らいだもののおなかが熱をもったようにじんわり熱い血尿も続いています

その夜、いつもの担当医の白ヤギ先生ではなく、婦人科の一番偉い先生が状態を確認に来てくれました。

やはり熱が少しあるのと、治りかけとはいえ喉のイガイガがあるのは良くないようです。
偉い先生が喉の奥を見てくれて腫れ具合を診察。

「あ、そんな悪くないね。このくらいなら大丈夫。この調子だったら明日やりましょう」

ほっとする一言です。

この偉い先生、めちゃくちゃ人柄のいい雰囲気が出まくってます(患者の前だけかも知れませんが)。

だいたいどこの大学病院の教授でも『白い巨塔』の権力者のたる威圧感があったりしますが、この偉い先生はそういう雰囲気が全然なくてとても印象的でした。
大学病院にもこういう教授っているんですね。

しっかり夕食を食べ、あすの手術に備えて早く寝ることにしました。
明日は朝から水も飲めません。
病院の消灯は10時なのですが、昨日ほとんど寝てないので9時過ぎには眠りについていました。

あんまり実感がないのですが、明日、ついに手術です。

入院前日。
泌尿器科で尿管にステントを入れる(2)

顔面蒼白、脂汗ダラダラで痛みに悶えながら看護師さんに車椅子を押してもらいケアルームへ到着。

ケアルームは注射や点滴を受ける外来の患者さんや病院で具合が悪くなった患者さんが過ごす部屋で看護師さんが3〜4人常駐しています。

リクライニングチェアの背もたれをたおし、横になりました。

看護師さんに心拍数と血圧を測られながらも痛みに耐えるのに必死でした。

おでこには髪の毛が汗で貼りつき、背中もびっしょり。

10分おきくらいで陣痛並みの激しい痛みの波が押し寄せ、激痛で息をするのも辛くリクライニングチェアでプルプル震えていました。

だんだんさっきのステント留置、なにか事故ったんじゃないだろうかと疑いの気持ちまで出てきていました。

泌尿器科医、再登場

看護師さんが泌尿器科と産婦人科の医者様に連絡を入れていたようで、先ほどのステント留置の泌尿器科の医者様がケアルームに様子を伺いに表れました。


「大丈夫ですか? こういう方時々いるんですよー。」

激痛に苦しむわたくしを前に笑みを浮かべておられます。

さらに医者様は何かを説明しようとしてか

「〇〇神経って知ってますか?」と。

「……知りません」

と痛みをこらえ、額の脂汗を拭いながら答えるわたくしに変わらぬ笑みを浮かべながら

「知らないですね」

と答えて何度か笑顔で頷き、去っていかれました!

え!! ちょと…!
何しに来たんじゃーい!!!


とりあえずこの痛みをなんとかしてほしいのよ。と看護師さんに目で訴えるわたくし。

その後しばらくして婦人科医の方から痛み止めの点滴の指示が入ったようで、看護師さんから「これから準備しますからね」とはげまされる。

しかし看護師さんは忙しく他の患者さんの処置に当たったり電話に出たりしています。

はよ…。。 点滴たのむ。。

そんなわたくしの苦痛を察してくれたのか看護師さんがこちらを見ながら何やら医者様と通話しておられましたが、通話が終わってこちらへ近づいてこられました。

「グリーンさん、おしっこが出るか確認したいのでトイレに行きましょうか

トイレ…。え、点滴じゃないの?

先ほどの泌尿器科からの指示でしょうか。看護師さんにとって医者様からの指示は絶対なようです。
わたくしの苦痛を察してくれたわけでもないようです。

看護師さんに手助けされ
車椅子でトイレへ

信じられないよろよろっぷりで便座に座るわたくし。
いざ、排尿しようとすると、出ない…。
腹痛と緊張のせいか、それとも大量の汗で水分を奪われたせいか。
そういえば、家を出てからなにも飲んでいません。
いや、もしかしてステント入れる時の麻酔のゼリーの影響ででないとか?

いろんなことが頭の中に浮かびましたが、とりあえず「おしっこは出ない」と言うことを看護師さんに伝え、トイレをでるわたくし。

気づけば外がうっすら暗くなっているではありませんか。
尿管ステントを入れ始めたのが2時半頃、もうそれから3時間以上たっていました

ケアルームに戻ると看護師さんが痛み止めの点滴を用意してくれてました!

ようやく点滴注入!!(涙)

少し落ち着いたらまたトイレに行きましょうね言われ、力なく頷くわたくし。

手術本番はあさってなのに、たかがその前処置でこんなことになろうとは。
先が思いやられます。

婦人科医者様のご登場

点滴を落とし始めて程なくして主治医の婦人科医者様が様子を見にきてくれました。

いつも頼りなく感じていた色白黒メガネ、痩せ型の医者様ですが、この時はすがるような気持ちです。

いままでの診察時間は長くても10分程度だったので医者様との関係はとても薄いものですが、心配そうな表情で「痛みはどうですか?」と聞いてくれました。

「すごく痛いですがさっきより少しいいです」
と、少しづつですが痛み止めが効いてきたことを伝えました。

色白黒メガネの白ヤギ先生はこう続けました。

「入院は明日からですけど、今日から入院もできますよ。ただ、いろいろ準備もあるでしょうから、今日は痛み止めでしのいで明日予定どおり入院でも、どちらでも大丈夫です」

いろいろ準備。。。
そうです。入院時に提出する同意書やら着替えの下着やら家に帰って準備しようと思っていたのです。

このまま痛みに苦しみながら家に帰る不安もありましたがさすがにノー準備で入院するわけにもいかず、この日は痛み止めを処方してもらって帰宅することにしました。

そうこうしているうちに尿意をもよおして来たので看護師さんにまた車椅子でトイレに連れて行ってもらいました。

今回は「出そう」な感じがありました。

…が、出てきた尿は、血尿!
真っ赤です!


「血尿出てますけど大丈夫ですか?」
と、事前に血尿でることがあるとは聞いてたのですが、念のために確認。

「ステント入れると血尿でるから、大丈夫ですよ」と。

確かに泌尿器科の事前の説明でも多少の血尿は大丈夫と言われましたが…。
血尿が出ても大丈夫と言う感覚。やはり病院は恐ろしいところです

点滴が終わる頃、痛みも少し落ち着き、ゆっくりなら歩けるようになりました。もう外はすっかり夜です。


タクシーで家に帰り着いたのは夜8時頃。
入院のための準備をし、痛みに苦しみながら横になっていたのですが、この日はほぼ一睡もできず

痛みは少し落ち着いたものの定期的に激痛が襲ってきて大きな痛みの波が来ると息もできないほどです。

あと◯時間で次の痛み止めを飲める(薬の間隔を6時間開けないといけない)、と時計を見つめながら朝を迎えました。

わたくしが特殊体質なのか、痛みは尋常じゃなかったのですが、その後も尿は問題なく出て(しかし血尿)、ステントは正常に留置されていたのだと思います。

こんな状態ですが、いよいよ入院です。

入院前日。
泌尿器科で尿管にステントを入れる(1)

8月18日、お盆休みが過ぎた頃、術前の処置のために泌尿器科に行ってきました。
入院日の前日です。

医者様に何度も言われたあの尿管ステント留置の処置です。

尿管ステントというのは、膀胱と腎臓をつなぐ尿管というところに通す管です。
何度も医者様に説明されていたのでわたくし若干恐怖を感じていました。

そしてこの尿管ステント留置の処置の5日ほど前、なんということかわたくし体調を崩してしまいました。。。

手術の前に久しぶりに2泊3日の家族旅行に出かけたのですが、その疲れが出たのか、はたまたその頃職場で流行っていた風邪が移ったのか、38度くらいの熱が出て、喉の痛みと咳が少し出るような状態でした。

風邪薬で必死に治して泌尿器科に行ったものの、まだ少し喉のイガイガが残っていて、心配でした。
明後日入院だし、しあさっては手術当日だし、手術ができなくなってしまったらステントを入れる意味がないので風邪気味だが大丈夫かと聞いてみました。

泌尿器科の看護師さんは医者様に確認してくれて

「大丈夫だそうですよ!」

と笑顔で答えてくれたのですが、この大丈夫の意味はステントを入れるのが大丈夫なのか、それとも手術が大丈夫なのか? わたくし少し不安に思っていました。

というのも、全身麻酔で手術を受ける時に気管に管を通しますが、その管を入れるのに風邪をひいていると喉の菌が肺に行って、肺炎を起こすことがあるらしいのです。
術前に風邪を引くと手術ができなくなるかもしれないと手術経験者の友人に聞いていたので大丈夫だろうかと心配でした。

不安を抱えながらもステント入れ始める

まあ、大丈夫ってことだからこのまま決行です。処置台の上に寝て、足は婦人科診察の時のように足台に乗せ開脚のポーズ。
男性の医者様が2名と女性の看護師さんと女医さんもおられました。

医者様どうしのフレンドリーな会話が続いている中、処置が始りました。

まずはアルコールで消毒し、尿道にゼリー状の麻酔を入れる。その後麻酔が効いてくるまで数分放置。

麻酔をするのは尿道の部分だけなので意識ははっきりしています。放置の数分間も医者様どうしのフレンドリーな会話が続いています。
時々わたくしへの「次はこういう処置をしますね」という説明が入ります。

下半身はむき出しですが、上半身は紺色の薄っぺらい不織布の検査着を着ています。病院の中なので暑くも寒くもないのですが、緊張のせいかじわっと汗をかいているのがわかります。

いよいよステントが入る

程よく麻酔が効いた頃、尿道からカメラが入り、膀胱内の尿管の穴を探します。
室内のモニターにわたくしの膀胱内の映像が映し出されます。。。
しっかり尿が溜まっている膀胱の中をカメラが尿管の穴を探してさまよいます。

「あ、これかな、これだね」
医者様が尿管の穴を見つけたようです。

「じゃあ、入れていきます」
とステントを尿管の穴のあたりに持ってきます。
その後ヴーーー…という機会音と共にステントが尿管の中に入っていきます。

つーーっと管が入っていく時の下腹部から背中への違和感。
ずーんとする鈍い痛み。
あー入ってるわー。。。

と思ってると右側終了。


「じゃ次、左入れますね」
とまた膀胱内の左側尿管の穴をカメラで探し、尿管に管を入れる。
右側の時と同じように背中への違和感と鈍い痛みを感じます。
つーっと入っていった最後、腎臓のあたりがちくっとしました。。。冷や汗。。

「はいこれで処置終了です。大丈夫ですか?」

と医者様に声をかけられ、弱々しく、あ、大丈夫です、と応えるわたくし。
検査着が汗でびっしょり。冷たくなっているではありませんか。

「背中の方にも違和感あると思いますけど大丈夫ですからね」と医者様に笑顔で 話しかけられましたが、この時のわたくしの表情は強張っていたと思います。

違和感というか、想像していた以上にステントの存在感を感じます。
そしてやっぱり少し痛いんです。
背中をピシッと伸ばすのが怖い。。。

さらにこのステント、膀胱側の方に黒い糸が付いていて、その糸が尿道から外に出ているんです
なんのための糸かというと、手術の後に婦人科医が糸を引っ張ってステントを抜き取れるようにするための糸です。

その糸、20センチくらい尿道から出ているんですが、うっかり引っ張っちゃうと尿管ステントが抜けてしまうので(怖い!)左右の鼠径部に1本ずつテープで貼り付けてあります。

この糸が尿道を通っているので、膀胱炎の時のような気持ち悪さ!
やはりこの糸も想像していた以上の存在感です。。。

なんとかステント留置終了

とりあえず、無事処置が終わったということでよろよろと着替えを済ませお会計窓口へ。

背中に違和感を感じながら、お会計を済ませ、これって普通にスタスタ歩いても大丈夫なんだろうか?とちょっと不安に思いながら歩いていました。

それでも明日入院だし準備もあるし、早く帰らなくちゃ、と普通に歩いき始めたとき、妙な痛みと冷や汗が!

一気に頭から血の気がひいていきます。顔が青くなっているのが自分でもわかりました。。。

ちょうど外来のエントランスにさしかかったあたりで歩くどころか立っていられなくなり、エントランスにあるソファーによたよたと座り込みました。

座ってもますます痛みは強まるし、さらに血の気は引いていくし、我慢できずソファーに寝そべって苦しんでいると、警備のおじさんが近寄って来てくれました。

「看護師を呼びましょうか?」

「お、お願いします…」
汗だく、顔面蒼白で答えるわたくし。

程なく看護師さんが車椅子を押して来てくれました。

尿管ステント留置。医者様が何度も念押しするようにその必要性を説明していたのは、もしやこういう時のためなのか?と朦朧としながら考えていました。

そしてそのままわたくしは車椅子でケアルームへ運ばれていったのでした。

手術の同意書に書いてある合併症

医者様から手術内容について説明を受けたときに手渡された「手術説明同意書」。

入院の時にサインして持っていくことになっています。
同意書を見ながら医者様が手術の説明をしてくれました。ポイント部分だけさらっと言われる感じでしたが、こんな内容でした。

準広汎子宮全摘術。子宮と卵管、子宮頸部を切除する
開腹による手術。お腹の真ん中を縦に切る
朝1番目の9時から手術スタート
手術時間は約3時間の予定

医者様からの説明を聞きながら、頷くわたくしでしたが、同意書に書いてある他の部分の説明が気になってました。

他の説明の部分を帰宅後じっくり読んでみるとリスクについての説明がけっこう怖い内容です。

手術中に術式変更の可能がある

『手術中に卵巣・その他の摘出を余儀なくされる場合があります。』
とあります。

お腹開いてみてわかることもあるんですね。子宮頸部高度異形成の診断だったが癌化していて卵巣も切除しなければならなかったとか、卵巣に異常があったとか予想外の状態だったら取りますよ、ということですね。

もしそうなったらわたくし手術中全身麻酔で意識がないので手術後に説明を聞くことになるんでしょうか…。
可能性は低いとはいえ覚悟して挑めよということですね。

合併症が起こる可能性もある

さらに同意書には合併症についての説明もありました。

術後に創部が開いてしまう可能性があります

開いちゃうことってあるんですね。
これは切開した腹部もですが、縫って閉じた膣の奥の部分も開いちゃうかもってことですよね。
怖い…。


腸や膀胱・尿管が損傷され修復手術が必要になる場合があります

腸や尿管が損傷されたら排泄障害が起こりますよね。子宮筋腫と子宮頸がんがなくなっても排泄障害が起きてしまったら仕事どころじゃありません。
こんなことが起きないように祈るしかないのでしょうが。


他にも輸血、肺塞栓、腸閉塞が起きる可能性があることなどがありました。
怖いですね…。

100%安全な手術はないとわかっていても、その可能性を具体的に示されると不安になるものです。


そしてこの「同意書」というのは、手術にはこういうリスクがあるんだからこういう合併症が起きても訴えるなよ、と言われてるんでしょうか?
わたくしそう思ったんですが、「同意書」というのは手術内容に同意しましたというだけで、「何かあっても文句言うなよ」という意味ではないようです。
当然医療ミスが疑われるような状況になったら声をあげてもいいのですね。

それでも日本の医療はとても充実しているのでそんなに不安になることもないのですが。わたくしもこの「同意書」を読むまでよくある手術だし大丈夫、と安心してました。
だからこそのリスクの説明なんでしょうね。

そしてなにかあっても「同意書」にサインしたから文句言ってはいけないということではないようなので、みなさまもご安心ください。

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