入院前日。
泌尿器科で尿管にステントを入れる(2)

顔面蒼白、脂汗ダラダラで痛みに悶えながら看護師さんに車椅子を押してもらいケアルームへ到着。

ケアルームは注射や点滴を受ける外来の患者さんや病院で具合が悪くなった患者さんが過ごす部屋で看護師さんが3〜4人常駐しています。

リクライニングチェアの背もたれをたおし、横になりました。

看護師さんに心拍数と血圧を測られながらも痛みに耐えるのに必死でした。

おでこには髪の毛が汗で貼りつき、背中もびっしょり。

10分おきくらいで陣痛並みの激しい痛みの波が押し寄せ、激痛で息をするのも辛くリクライニングチェアでプルプル震えていました。

だんだんさっきのステント留置、なにか事故ったんじゃないだろうかと疑いの気持ちまで出てきていました。

泌尿器科医、再登場

看護師さんが泌尿器科と産婦人科の医者様に連絡を入れていたようで、先ほどのステント留置の泌尿器科の医者様がケアルームに様子を伺いに表れました。


「大丈夫ですか? こういう方時々いるんですよー。」

激痛に苦しむわたくしを前に笑みを浮かべておられます。

さらに医者様は何かを説明しようとしてか

「〇〇神経って知ってますか?」と。

「……知りません」

と痛みをこらえ、額の脂汗を拭いながら答えるわたくしに変わらぬ笑みを浮かべながら

「知らないですね」

と答えて何度か笑顔で頷き、去っていかれました!

え!! ちょと…!
何しに来たんじゃーい!!!


とりあえずこの痛みをなんとかしてほしいのよ。と看護師さんに目で訴えるわたくし。

その後しばらくして婦人科医の方から痛み止めの点滴の指示が入ったようで、看護師さんから「これから準備しますからね」とはげまされる。

しかし看護師さんは忙しく他の患者さんの処置に当たったり電話に出たりしています。

はよ…。。 点滴たのむ。。

そんなわたくしの苦痛を察してくれたのか看護師さんがこちらを見ながら何やら医者様と通話しておられましたが、通話が終わってこちらへ近づいてこられました。

「グリーンさん、おしっこが出るか確認したいのでトイレに行きましょうか

トイレ…。え、点滴じゃないの?

先ほどの泌尿器科からの指示でしょうか。看護師さんにとって医者様からの指示は絶対なようです。
わたくしの苦痛を察してくれたわけでもないようです。

看護師さんに手助けされ
車椅子でトイレへ

信じられないよろよろっぷりで便座に座るわたくし。
いざ、排尿しようとすると、出ない…。
腹痛と緊張のせいか、それとも大量の汗で水分を奪われたせいか。
そういえば、家を出てからなにも飲んでいません。
いや、もしかしてステント入れる時の麻酔のゼリーの影響ででないとか?

いろんなことが頭の中に浮かびましたが、とりあえず「おしっこは出ない」と言うことを看護師さんに伝え、トイレをでるわたくし。

気づけば外がうっすら暗くなっているではありませんか。
尿管ステントを入れ始めたのが2時半頃、もうそれから3時間以上たっていました

ケアルームに戻ると看護師さんが痛み止めの点滴を用意してくれてました!

ようやく点滴注入!!(涙)

少し落ち着いたらまたトイレに行きましょうね言われ、力なく頷くわたくし。

手術本番はあさってなのに、たかがその前処置でこんなことになろうとは。
先が思いやられます。

婦人科医者様のご登場

点滴を落とし始めて程なくして主治医の婦人科医者様が様子を見にきてくれました。

いつも頼りなく感じていた色白黒メガネ、痩せ型の医者様ですが、この時はすがるような気持ちです。

いままでの診察時間は長くても10分程度だったので医者様との関係はとても薄いものですが、心配そうな表情で「痛みはどうですか?」と聞いてくれました。

「すごく痛いですがさっきより少しいいです」
と、少しづつですが痛み止めが効いてきたことを伝えました。

色白黒メガネの白ヤギ先生はこう続けました。

「入院は明日からですけど、今日から入院もできますよ。ただ、いろいろ準備もあるでしょうから、今日は痛み止めでしのいで明日予定どおり入院でも、どちらでも大丈夫です」

いろいろ準備。。。
そうです。入院時に提出する同意書やら着替えの下着やら家に帰って準備しようと思っていたのです。

このまま痛みに苦しみながら家に帰る不安もありましたがさすがにノー準備で入院するわけにもいかず、この日は痛み止めを処方してもらって帰宅することにしました。

そうこうしているうちに尿意をもよおして来たので看護師さんにまた車椅子でトイレに連れて行ってもらいました。

今回は「出そう」な感じがありました。

…が、出てきた尿は、血尿!
真っ赤です!


「血尿出てますけど大丈夫ですか?」
と、事前に血尿でることがあるとは聞いてたのですが、念のために確認。

「ステント入れると血尿でるから、大丈夫ですよ」と。

確かに泌尿器科の事前の説明でも多少の血尿は大丈夫と言われましたが…。
血尿が出ても大丈夫と言う感覚。やはり病院は恐ろしいところです

点滴が終わる頃、痛みも少し落ち着き、ゆっくりなら歩けるようになりました。もう外はすっかり夜です。


タクシーで家に帰り着いたのは夜8時頃。
入院のための準備をし、痛みに苦しみながら横になっていたのですが、この日はほぼ一睡もできず

痛みは少し落ち着いたものの定期的に激痛が襲ってきて大きな痛みの波が来ると息もできないほどです。

あと◯時間で次の痛み止めを飲める(薬の間隔を6時間開けないといけない)、と時計を見つめながら朝を迎えました。

わたくしが特殊体質なのか、痛みは尋常じゃなかったのですが、その後も尿は問題なく出て(しかし血尿)、ステントは正常に留置されていたのだと思います。

こんな状態ですが、いよいよ入院です。

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